April 07, 2004

本日誕生日! 二十歳になりました!

関東地方は本日も温かい
散り始めた桜の花びらが何とも美しく
一枚、二枚、三枚と途切れる事無く
我が家のベランダにも飛んできた

「今日はきちんと帰ってくるのよ!」

流石に二日連続、
暴走する事は無いだろう。
と、思いはしたが一抹の不安は拭いきれず
昨日はつっかけに赤ちゃんを小脇に抱えていたのを
足は動き易いスニーカー
赤ちゃんはベビーカーに乗せ、
昨日暴走した地点の五百メートル先にある
歩道橋の上にえっちらおっちら移動した
ベビーカーを持って歩道橋を昇るのは正に苦行である

「まさか今日は大丈夫だと思いますが、準備万端整えて来ました!」

既に数人のお母さん達が歩道橋に陣取っている
ここからだと上から見下ろす形なので
子供達の帰宅具合が良く見えるのだ

「あ、帰ってきた。帰ってきた」

一人二人、黄色い帽子を被った一年生の姿が見える
ホット一息。
と、歩道橋の前にある横断歩道を渡り
暴走する三人の姿が見えた。
派手なピンクのランドセル。
あれは我が家の……

「きゃあああああ。今日も暴走してる!」

慌ててベビーカーを押して追いかけようとするが
歩道橋を昇るのは勿論、降りるのも大変な作業である
どうしよう……と躊躇する私に
側にいた奥さんは一声かけてくれた

「ハヤト君は私が見ています。今すぐ追いかけないと大変な事に!」
「おねがいします!」

後も見ず必死に駆け出す。
四百メートルほど行った所でようやく娘と遭遇。
本人も「やばい」と思ったらしい。
捕まった時点、既に半べその顔で私を見詰めていた

「一応理由を聞きましょう。今日は何でこっちに来てしまったの?」
「あのね。二人がこっちに来てしまったから
 ついてきてしまったの」

鬼婆の顔で友達の顔を見詰める。
無論友達に付いて来たからといって
帰路をずれる事は許されては居ない

「あなたはどうしてこっちの道に来てしまったの?」
「あのね、こっちからも帰れる事知って居たから。
 今日はこっちから帰ろうと思って」

これだけ聞けば十分
暴走した友達が悪いのでは無い
その友達について行った娘が悪いのである

涙を堪える娘に私は上段から平手を頬に打ちつけた
バシンと言う音がして堪えていた涙がぽたぽたと落ちて行く
側に寄ってきた奥さん達もよもや私が叩くとは思わなかったらしい
子供達は鬼気迫る私の表情に身動ぎもしなかった

「泣きたいのはママです。情けない。
 あなたはママとの約束と友達とどちらが大切なんですか!」
「ママ」

明日はどうなるのだろう……
もっと更に小学校寄りで待っていなければならないのだろうか?
不安を抱えつつ、気がつけば本日は誕生日である
題名の年齢は当然ウソでありまして
が、実家の母にも堂々と二十歳で名乗っている

「あんた幾つになったのよ」
「二十歳!」

電話の先で呆れる母
ケーキの上に蝋燭を並べなかった旦那
ママへの誕生日プレゼントよりも友達へのプレゼントを優先させる娘と
誕生日とは言え対応は様々だ

「いつからだろう誕生日が忌まわしい物になったのは」

昔は大人になるのが嬉しかった物だけれど
人間とは変わる物ですね
悩みも尽きず、激動の○○歳が本日から始まる事となります
ではまた

Posted by Penguin at April 7, 2004 09:38 PM
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