January 05, 2004

メールマガジン発行しました

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I Make Pretty Angel . 可愛い天使の作り方 . No.269. 2004.1.05. 
Presented by home ikeda . 発行部数 787+119+270+977+95 部
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目次

1.可愛い天使の作り方 エピソード2 
2.フシギの国アメリカ 〜夢のカケラ

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"王子様とハヤト"(1歳) & (5歳10ヶ月)

 怒涛のように年末ノンフィンクション本の締め切りを上げ、大掃除を行い、
何があったかさっぱり思い出せないまま、2003年はあっという間に終わってい
った。

「それじゃあねー 良いお年を!」

 旦那にそう言い放ち、娘と共に実家に向う。考えてみれば一年前は、赤ちゃ
ん出産の為寂しく一人・実家に向った物であったが今回は娘が一緒である。

「ママ楽しみだね!」
「そうだねえ。でもハヤト・パパと一緒で大丈夫かしら?」

 今回は結婚以来初の試みで、男組・女組に分かれて正月を過ごす事になった。
例年であれば自宅でノンベンタラリン過ごすのが普通なのだが、今年は私が二
人の子供の子育てに疲れている事もあり、無理を言って実家に帰らせて貰う事
にした。娘が一緒なのは出産の際一緒に遊べなかった借りを返す為であるらし
い。

「鳥さんと一緒に遊ぶんだーーー」

 私の実家は必要以上にでかく、動物が沢山居る。常駐する人間よりも犬や鳥
の方が数が多い家は今時珍しいだろう。私自身はそれが幼い頃から「当たり前」
として育ったので、違和感は無いのだが、都会で育つ娘にしてみれば、私の実
家は「私製動物園」のように見えるらしい。

 正月の三日間はあっという間だった。娘はアメリカから戻って来た妹と遊び、
一緒に風呂に入り、添い寝をしてもらい満足であったらしい。多少のストレス
はあっただろうに、オモラシする事さえも無かった。

 やれやれ充電させてもらった。今年も頑張らねば! と三日の夜遅く自宅に
戻ると既にそこには赤ちゃんと旦那が既にお風呂を終え、寛いでいた。

「どうだった。ハヤト大人しくしてた? 大丈夫?」
「全然大丈夫。モリモリ食べて元気だったよ」

 身体を休ませていても、やはり気になるのは赤ちゃんの事であった。もし生
まれ変っても旦那と結婚するかどうかはかなり悩むとしても、出産時体重が四
千グラムか……と思うと多少引く部分もあるが、今居る二人の子供は確実に私
の身体を使って産んであげたいと思う。肉体的に本当に休みたければ赤ちゃん
と離れていた方が良い事は間違い無い。しかし精神的には長時間離れて居ると、
やはりプシプシと尖る部分が生まれて来るのも事実である。

「本当に大丈夫?」
「あちゃぱぴ!」 → しつこい! と言う目で私を見詰めている

 無理矢理抱き上げると、とたんに旦那の方に逃げ出してしまった。三日の間
にすっかりパパっ子になってしまったのだろうか? ともあれ元気なら良い良
い。と荷物を洗濯機に投げ入れ風呂に入ろうとすると背後の旦那からこう声が
かかった。

「ハヤト寝たら迎えに来いよ」

 あ、やっぱり添い寝は今日から私がするのね……

 疲れていたのかその日の夜は一定時間ベビーベッドで寝ていた物の、やはり
夜明けには夜泣きをして私のベッドへとやって来た。大人しく私の腕の中に収
まり眠るその姿はやはり愛しのベイビー。やれやれ……と思ったのは夜の間だ
けであった。

「あちゃぱぴ!」 → 何だお前は! 態度悪いぞ! 
           そう言うヤツとは遊んでやらないぞ!

 朝起きて直ぐの態度が違う。抱き上げて直ぐ降ろしただけなのに、顔をむっ
とさせ敵意を発しながら旦那の所にハイハイで後ずさりして行く。ぬ? もし
かして母親である私に抗議をしているのだろうか。

「ほら。ママ、ハヤトに優しくしてあげないと、嫌われるよ」
「嫌ってオッケー。少なくとも三十分は嫌ったままでいてね! ほんじゃー」

 二人目ともなると対応が本当に軽い。一人目の時であったら「嫌われた……
どうしよう……」と多少なりともノイローゼになっていたかもしれない。ま、
しかし今は子供にとって母親は絶対の存在であり特に幼少期において多少嫌わ
れたとしても大きな問題では無い事を私は熟知している。赤ちゃんの面倒を見
なくて良いなんて何てラッキー溜まりきったメールの返事でも書こうかしら…
…とルンルン気分でパソコンに向っていたら、数分後旦那の手により「忘れ物
だ」と赤ちゃんが届けられた。少しは大人しくなっているか? と思ったが今
だ赤ちゃんはお正月三日間「王子様」状態であった事を忘れていないようであ
った。

「あちゃぱぴ!」 → お前何か遊んでやらない!
           何時もだったら(いやそれは数日間だけ)
           お菓子食べたーいって袋を振るだけで
           ごちそうが出てくるのに!
           お前は何だ! 手ばっかり抜きやがって!
           ご飯の時は抱っこをして優しく食べさせてくれるのが

           普通だろう!

 聞えない聞えない。
 手抜きの子育ては私のポリシーとする所である。

 その後もご飯の茶碗を投げたり、ハンストしたり。王子様気分は全く変わら
ないが、母親としてはそうした反抗的な態度を肯定する気は毛頭無く、「はい
はい。じゃ食べなくて良いですよ」「一人で泣いてなさい」「パパの実家に帰
っちゃいなさい」と冷たくあしらうように心がけた。本人かなり怒っているが、
清貧の生活に戻る事を認識して貰わなければ私自身がストレスで倒れてしまう
のだ。

「我儘は一切許しません! 王子様から早く元のハヤト君に戻りなさい!」

 来年はどうなるのかしら? ドラッグストアーズの福袋を買えなかった事だ
けが心残りで、後は色々と安楽な正月だったなあと思う今日この頃なのだった。

「あちゃぱぴ!」 → もう只管怒っているだけで何も口から出ないらしい。

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フシギの国アメリカ 〜夢のカケラ

 妹が帰国してはや三ヶ月が経過した。
 半年の滞在後アメリカに戻る前に、少しでも小銭を稼いでおこうと言う事な
のだろうか? 妹は草々にマネキンの紹介所に登録をし、現在煎餅屋さんで働
いて居る。何の為にアメリカに行って勉強したのだろう……英語と全然関係無
いじゃないか……と思うけれど、本人もう頭を使う仕事は嫌なのだと言う。

「いいのよ。てっとり早くお金が稼げれば」

 では何の為に短大に通い、アメリカに渡ったのだろうか?
 週六日、びっちりと働く妹に趣味は無い。
 休日も疲れていなければ我が家に遊びに来る程度で仕事場と自宅以外に行く
所と言ったら歯医者さんだけであるそうだ。アメリカでは保険で歯医者に行く
事は出来ないのでこの際ついでに直しているらしい。

「で、あんた虫歯何本あったの?」
「八本。もう痛いんだよー」

 三十近い娘が何やっているんだろう……時間が無いと言うことで予約さえ取
れれば毎日通っているらしい。元々歯医者に行った理由は「歯のクリーニング」
日本語で分かりやすく言えば「歯の漂白」をする為に病院に行ったそうなのだ
が、検査の結果クリーニング以前に虫歯の治療が必要であると分かったらしい。
アメリカでは歯の治療に保険が効かない、では幾ら位かかるのだろうか?

「一回二〜三万かな。インプラントを入れたりすると百万円位かかる事もある
らしいよ」

 アメリカ人にとって美しい歯と言うのはステータスシンボルである。妹も決
して歯並びが悪い訳では無いが、所々隙間が開いている部分があるのでその辺
も修復したいのだと言う。そんな事よりも実家の母に借金を返しなさいよ……
と思うけれど、その辺はやはり価値観が違うらしい。

 正月の間に私の部屋の隣にある妹の部屋を訪れると、そこに人の住む気配は
殆ど無くアメリカに住むと言う彼氏と妹の笑顔の写真だけがコタツの上に、暗
がりの中を照らす唯一の蝋燭のように置かれているだけであった。「まるでホ
テルの部屋みたいだなあ」今の妹にとってはアメリカの彼氏と住むアパートが
自分の「家」なのであり実家のこの部屋はあくまでも「仮宿」なのであろう。

「何でアメリカに帰るの?」
「結婚を約束している人がアメリカに居るから」

 現在妹の彼氏は美容師学校に通っているそうだ。妹はアメリカに帰っても彼
氏以外に何も無い。数年前アメリカから「帰る」「やっぱり帰らない」と騒い
で居た時もマレーシア人の彼氏が「ドント・ゴウ」と騒いで結局帰国しなかっ
た経緯がある。「もうアメリカでの夢は何も無い」「学校に通う気は全く無い」
と言うけれど、では何故母国で新しい夢を見つけようとしないのだろうか。

 私の頭は騒ぐばかりで落ち着かなかった。答えを見つけに横浜で働く妹の元
を尋ねその様子を見に行くと、アルバイト然と働く若い子に混じり、似合わぬ
ピンク色の着物を着て働く妹の姿があった。本人はこの違和感を感じて居ない
のだろうか? 

「や、ビックリした。見に来るのなら一言・言ってくれれば良いのに」

 昨年末は「グリーンカード」取れるか分からない彼氏を待つよりも、と妹個
人でDVプログラムと言うクジで「グリーンカード」が当たるかもしれないシ
ステムに応募するように促した。妹の彼氏は中国人、現在アメリカでは非合法
的な存在だ。アメリカとも友好関係にある国では無いのでこうしたDVプログ
ラムに参加する事も許されては居ない。

「へーこんなのあるんだ。まるでロトみたいだね」

 ロトとは「懸賞」「宝くじ」と同じような意味であるらしい。

 日本人がグリーンカードを取るにはどうしたら良いのか、調べ何度も妹に忠
告する。もし一度でも観光ビザでアメリカに入国し掴った場合はこのDVプロ
グラムにさえも参加する資格を失うのだ。しかし本人は「彼氏の言う事」しか
耳に入っては行かない。先だっての同時多発テロによりアメリカのビザ取得は
日本人でも個別面接を伴う困難な物となった。妹が再び長期滞在ビザを手に入
れる機会は皆無に近い。

 合法的に彼氏に会う方法は観光ビザでアメリカに入り三カ月以内に出国する
事だけである。これは結婚した所で変らない。二人で一緒に暮らすのであれば
中国に渡るか、日本に移動するかのどちらかしか無い。アメリカでの未来予想
図は描く事は出来ない筈なのだが、二人はグルグルと蜘蛛糸に縛られたかのよ
うに引き寄せられ、アメリカの国に拘り続けて居る。

「しばらくそれを繰り返すつもり。その内彼氏がグリーンカードを正式に申請
したらもう帰って来れなくなってしまうから」

 妹の頭の中にある情報はどうも怪しい。
 が、それらを否定する程の情報は見つかっては居なかった。

 実家の母は妹が「騙されているのでは」と言うけれど、例え本当に何らかの
詐欺に合っているとしても、頭ごなしにそれを言ってもまず認めることは無い
だろう。実家の母ももうそう長くは無いと思う。妹がアメリカに戻ったら体調
が悪化して又歩けないような状態になる事も想像し過ぎの事では無いのだ。

「……」

 三カ月毎に日本とアメリカを往復する生活。
 そんな地に足のつかない生活を続けていて未来は見えてくるのだろうか?
 もう年金は五年以上払っておらず、今後も払う予定は無いと言う。口を酸っ
ぱくして年金の事を説明しても暖簾に腕押し、全く聞こうとはしてくれない。
妹は老いても死ぬまで働く気だろうか? 本人今生きるのに精一杯でその先の
事は全く考える余裕が無いようだ。

 既に私は妹に対する言葉を失っていた。
 何を言っても無駄、と言う意味ではない。それは誰も納得する解決方法もア
ドバイスも既に見つからないからだ。妹は自分の行動を家族が認めてくれると
思って居るのだろうか? 父は再びアメリカに渡れば絶縁すると言い放ってい
る。がそれは当然の事だと思う。

 夢の為。自分の為。彼氏の為。

 最後に残るのはただの惰性・義務だろうか。
 私は何故妹がこれまでしてフシギの国アメリカに嵌るのか今だ答えを見つけ
られずに居る。

-from Mama---------------------------------------------------------------

 あけましておめでとうございます!
 昨年末後一回出すと高言しておきながら、出せず申し訳ありません。
 前回は暗い話ばかりでしたが、今回は明るい話に暗い話、少し良くなっています。
 
 自治会下っ端〜の続編も書きたいのですが、年末すっかり自治会をさぼってしま
いまして、書きたくても書けない状態……次回からは明るくダイエット話でも書け
たら良いなあと思ったりもしております。

 大体年始ですと来年の目標とか、予定とか発表する物ですが、今年はもう少し
待ってから目標を設定したいと思っています。年末に出る予定だった作品市場
(ポプラ社)とホラー大賞(集英社)の結果がまだ出ていないのです。え、どうせ
一次落ちだよ。とおっしゃる方も多いかと思いますが、一月中旬には出ると思うの
で終った後で色々と考えてみたいと思っています。

 年賀状余っています。

 多く刷り過ぎてしまいました……とは言え捨てるのも勿体無いので
 (新しい葉書に交換してしまったら印刷した内容が勿体無い!)
 欲しい方にお送りしたいと思います。
 先着順でお送りしますのでこのメールに返信する形で住所と名前をご連絡頂ければ
幸いです。住所の控えは取りません。年賀状送付後全て削除させて頂きたいと思いま
す。生ミキ、生ハヤトを見てみたい人はご連絡下さい。

*当選・落選のご連絡は致しません。葉書の送付を持って終了とさせて頂きます。

 ではまた今年も宜しくお願い致します!

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池田@ママの裏でコソコソ日記(復活)
http://penguin.oops.jp/mama/index.html

私どこからサービスを受けているんだろう・・・
そう思った方は送られてくるメールマガジンのサブジェクトを参照して下さい。

まぐまぐの方は I am making Pretty Angel xx . ( ID 7011 )
Pubzineの方は I am making Charming Angel xx ( ID 116 )
ティアラオンラインの方は I am making Good Angel xx  ( GoodBaby )
Macky!の方は I am making Sweet Angel xx ( ID 1001 )
メルマの方は I am making Pretty Angel xx (ID m00010045)
メロンパンの方は I am making Pretty Angel xx (ID m00010098)

となっております。どれもホームページにて登録及び解除を行うことができます。
解除依頼メールは一切拒否致します。
Presented by home ikeda
HomePage http://www.vector.co.jp/authors/VA014203/

(遊びに来てね!現実のみきたんがあなたを待っています)
(BackNumberも公開しています。途中から購読の方はご利用下さい)
E-Mail : angel-miki@jcom.home.ne.jp
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なにか不都合が生じても、当方はなにもできません。


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Posted by Penguin at January 5, 2004 10:27 AM
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