February 15, 2005

バレンタインデー・ハプニング

二月十四日はバレンタインデー
とはいえ。今年は旦那に上げる予定は無かった
理由は昨年「チョレートパン」を焼いたのに食べなかったと言うからである

「俺食わなかったもん」

焼きたてパンを確かお昼ご飯に出したのだと思う
食わなかったって……
折角あんたの為に作ったのに!

「許さん! 来年のバレンタイン、覚えていなさいよ!」

ということで我が家に今年バレンタインは来ない。
(サンタでは無いけれど)
娘も本命の彼氏にチョコレートを買う事は全く忘れ
久々にやって来た焼き芋やさんを追いかける事に忙しく
見慣れぬ焼き芋屋さんが焼いた
焼きすぎの芋をふーふー、スプーンで食べては

「もう夜遅いからね。危ないし」

と一人納得をしていた。
平穏無事に過ぎるバレンタイン。
こんなのは何年ぶりだろう……明日はきっとスーパーでチョコレートの特売だ
ジャスコで安くチョコが売っていたら
たくさん買ってこなければ、
と思っていたら玄関のチャイムがピンポーンと鳴った

「あやちゃんでーす」

公園の砂場友達がモニター越しにアップで覗き込んでいた。
ふむ。何事か。と思ったけれど
アップにはアップで答えなければならない。と
コタツでゴロゴロ遊んでいたティンティン大魔王を捕まえ
玄関へと急いだ。

「はーちゃんでーす」

玄関を出るなりアップしたティンティン大魔王の目の前に差し出されたのは
顔よりも大きな水色の箱だった。
一瞬躊躇するティンティン大魔王

「ハヤト君バレンタインおめでとう! 大好きだよ!」

動揺を隠せないながらも
箱を受け取るティンティン大魔王。
最後の一言は私の聞き違いかもしれない。
夜遅く、風邪引きで公園に出れないティンティン大魔王の為に
ワザワザチョコレートを持って来てくれたのだ

「公園で渡したかったんだけどね。またいっぱい遊んでね」
「ありがとう。ありがとうね」
「食べた後はちゃんと歯を磨くんだよ。じゃ、また公園でね」

思わず私は握手をしてしまい
目には涙が浮かんでしまった。
箱の中に入って居たのはペンギンやお魚、ヒトデの形をした
可愛らしいチョコレートだった

「食べていいのかな……」

と悩むティンティン大魔王
今までチョコレートは禁止して来たのだけれど
こんな風に初チョコレートを食べるのであれば
良い事なのかもしれない

「一つだけよ。一つだけ」

おずおずにペンギンを頭から丸齧りする。
私は「お返ししなくちゃ。忘れないようにしないと」
と早々にホワイトデーに大きな丸をつけた。
バレンタイン・ハプニング
今年は本当に幸せな気持になりました
ではまた

Posted by Penguin at February 15, 2005 02:38 PM
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