水銀中毒 〜今魚が危ない

 男性諸氏、特に独身の方には余り知られては居ない事であろうと思うが、赤ちゃんが生まれて直ぐ、生後三カ月辺りから「三種混合」を初めとする予防接種が始まる。

 保健所の指示に従って、大体一ヶ月毎位に注射をするのが普通である。一回目は何があったか分らなかった赤ちゃんも二回目以降は注射の「痛み」を知り、その後は「注射」を見るだけでは無く、病院に行くたびに恐怖を感じなき始める赤ちゃんも少なくない。現在子供をしかる時には「パパに言うわよ」よりも「注射を打つわよ!」の方が怖い対象であるらしい。「あなたの身体の為なのよ我慢しなさい!」この言葉に多少の嘘が混じって居る事を知っているだろうか。

 予防接種は毎日打つ物では無い。鮮度を保つ為にワクチンの他ににチメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)と言う溶剤が混ぜられて居るのである。有機水銀化合物を摂取続けると神経系に蓄積され障害を起こすことが水俣病の症例などにより報告されている。我々が良かれと思い言われたまま摂取していた注射の中には微量とは言え水銀が含まれて居たのである。

「二ヶ月以上間を開ければ、障害が出るといった事はありません」

 とは言え保健所の指示どおり、子供が小さい内にせっせと予防接種に通う事は控えた方が良さそうである。又先日厚生労働省から発表されたデータによると魚のメカジキやキンメダイに含まれる微量の水銀が妊婦の胎児に影響を及ぼす可能性がある為、週二度程の摂取が望ましいと発表した。

 更に発表はバンドウイルカは人間が食べた際に取り込まれる暴露量がメカジキ以上に多かったとして二ヶ月に一度以下、鯨、サメなどは週に一回以下が望ましいと結んでいる。海獣などは現在動物愛護の観点から食卓にあまり上らなくなって来ているが、これら魚介類は離乳食やまだ幼い子供の食事にも使わない方が良さそうである。

 又実はグラムあたりの水銀量はキンメダイよりもマグロの方が多いそうであるが、これは一回辺り大量に食べる機会は少ないだろう。と言う配慮から今回の発表から名前を除外されていると言う経緯がある。とにかく食物連鎖の頂点に近い魚を恒常的に取ると言う事は避けた方が良さそうである。

 水銀は体内に蓄積される。生物の頂点に居る人間への暴露量は相当な物だろう。成人が食べる分には全く問題は無いとしているが、人が田畑に安易に使用した水銀系農薬や工業用水中のバクテリアを殺す為に使用した水銀が、河川から海へと流出し、結果としてうかうか魚を食べられなくなってしまったと言う事実。私達は今繁栄の陰で目を瞑っていた部分についてツケを払わざるを得ない状態になっているのかもしれない。

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/
アレルギーっ子生活
http://homepage2.nifty.com/smark/
予防接種と水銀チロメサール
http://homepage2.nifty.com/smark/yoboutyu.htm
妊婦さんご注意!メカジキなど7種類、胎児に悪影響
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030604-00000501-yom-soci