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サプリメント・スパイラル

 三ヶ月程前から、私は定期的に毎日サプリメントを飲むようになった。

 理由としては色々とあげられるのだが、一番の理由としては健康保持の為だ。健康の事を考え日々の食事は野菜中心の和食を作り、食べるようにしてはいるのだが、昔と比べ最近の野菜は見た目だけが綺麗なだけで、実際中身の栄養素は低くなってきていると言われている。実際の実験データなどを見ていると、それは噂では無く真実である事が分かる。

 年齢的に体の自然治癒力も大分衰え、疲れやすくなって来たような気がする。病気になった時慌てて病院に駆け込むよりも、日々の食生活から何とか改善して行けたら。それがサプリメントを飲み始めた一番最初のキッカケである。

 二つ目の理由としては、旦那及び娘のアレルギー症状改善の為である。三ヶ月前までは毎日紫蘇を五枚食卓に並べていたが、冬の季節となると紫蘇も大分値上がりをしてきた。紫蘇はアレルギー症状改善には非常に効果があるようなのだが、続けなければ全く意味は無い。この紫蘇エキスを安価に簡単にサプリメントで簡単に取れないかと思ったのである。以前は紫蘇ジュースなる物が売られており、それらを利用した事もあったのだが、あまり人気が出なかったらしく、早々に店頭から撤去されてしまった。これでは続けられない。サプリメントであれば、賞味期限も長いであろうし、ジュースよりも手に入れ易いと思ったのだ。

 三つ目、最後の理由としては、とにかく私自身が面倒臭かったのだ。共働きの家庭としては、新鮮な野菜を日々買う事はかなり大変な事である。サプリメントを飲みさえすれば大丈夫、とまでは言わないが、毎日神経質になって野菜を買いまわるよりもいいだろうと思ったのだ。

 海外旅行のお土産であったサプリメントも、近年日本においては値段が安くなり、かなり身近になってきたように思う。近所のオークシティにおいては、サプリメント専用のコーナーなども設置された。又、今月四日発売の週刊文春の阿川佐和子さんの”この人に会いたい”のコーナーに出演したアントニオ猪木さんも以下の様にサプリメントの有効性について語っていた。

「……私が見つけた中国産のサプリメント。これを飲んでいると実に快調ですね」
「そんなにいいんですか」
「俺にはすごく合いますね。日本でもすぐ手に入るようになりますけれど、日本はアメリカに比べサプリメントに対する認識が遅れています。サプリメントは体に必要な栄養素を手軽に取る事ができるんですよ」

週刊文春 四月四日号、”阿川佐和子のこの人に会いたい”より引用

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 そんなにいいのなら、サプリメントを飲んでみようか。そう思った時一番最初に困る事が”どの種類を飲んだら良いのか分からない”という事では無いだろうか。数年前と違い現在日本のサプリメントは大分安く身近な物になって来た。お店などに行くとびっくりしてしまうが、とにかく種類が多いのだ。現在サプリメント販売の大手DHC http://www.dhc.co.jp/ においては、数えてみると何と八十三種類ものサプリメントが発売されており、今もまた新製品が発表されている。そんな中、代表的な物をご紹介すると

マルチビタミン;ビタミンC、B,D,E,P,カロチンなど一般的に体に必要な栄養素が全て含まれている。

ビタミンC;シミ・ソバカスを予防し、風邪を予防する。煙草やお酒を飲む人に

ビタミンB;B1は疲れが抜けない時、B6は皮膚病など、B12は造血効果が高いとされる。メーカーによっては全て別分類で販売されている事も

ビタミンE;美肌作りに。血行を良くして冷え性、肩こりを予防する。

ビフィズス菌;腸内の有害物質を減らし、肝臓を助ける。便秘気味の人に。

ウコン;活性酸素の働きを抑え、胃潰瘍にも効果。アルコール分解を助け体力増強に効果

アガリクス;幻の茸と呼ばれるブラジル原産の茸。自然治癒力を上昇させ、老化やガンに対抗するとされている。体内で作り出せないベータDグルカンの最高の補給源と言われている。

ダイエット系サプリメント;ギムネマ,ガルシニア,大麦酵素,大豆レシチン,杜仲茶,メリロートなどがダイエットに効果があるとされている。糖や脂肪などの体内への吸収を抑えてくれる。大概こうした栄養素を一つのサプリメントに凝縮した物が販売されている

アレルギー系サプリメント;花粉症などには甜茶や紫蘇が効くとされている。皮膚アレルギーにはビタミンBが効果的

 私自身はマルチビタミンのみを飲用している。以前はそれにビタミンBを追加して飲んでいたが、マルチビタミン自体に一日分のビタミンBも全て含まれている事を知りマルチビタミンのみに切り替えた。ビタミンBは水溶性の栄養素である為、大量に飲んだとしてもその日使われなければ尿として排出されてしまうからである。

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 どのサプリメントを飲むかは決めた。では飲み方は??? サプリメントは一度に大量に取っても意味が無いので、まず第一には毎日続ける事ができるかどうかと言う点が大切である。次に空腹時よりも満腹時に飲んだ方が効果的であり、出きる事であれば数回に分け、例えば三食後に毎回飲む方が体に対する吸収率が良いのだと言う。

 知り合いのエステシャンは特にビタミンCを日中に取る事は控えた方が良いと言っていた。ビタミンCは美肌効果も高いが、日中に取った場合日光を肌に受ける事によりシミやそばかすに変化してしまう可能性が高いからであると言う。美容の為を考えるのであれば、夕食後に取る事が効果的であると言う。

 又定期的に続ける為には、サプリメントの容器をできれば常に見える位置に置いておく事も重要であるとアドバイスを受けた。一日何度か目に入れば忘れないであろうし、回りの人間が「今日飲んだ???」と声をかける事も効果的である。ピルケースに入れてサプリメントを持ち歩く場合は中の分量をきちんと把握しておいた方が、いつ忘れたのか、今日はもう飲んだのかどうかと言う事がわかりやすく便利であると言う。サプリメントは決して薬では無い。大幅な体質改善や効果などは一日二日で出ることはまず無い。効果を出すには続けるしか無いのである。

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 先だってテレビにて現在若者達の間では”異食文化”なるものが構築されつつあると言う報道がされていた。毎日カップラーメンしか食べない青年。一日一食食パンしか食べない女性。確かに本人達は元気だと言うのだが、体力測定をすると健全な食生活を続けている人間と比べるとその差は歴然であった。「一人暮らしでは、そう簡単にバランスの取れた食生活を続ける事は不可能」その補助の一環としてサプリメントを使う。それは非常に良い事であると思う。

 しかし近年、食事を食べて栄養を取るのでは無く、サプリメントばかり大量に飲む人間と言うのが増えてきているのだと言う。

「サプリメントを飲んでいれば安心」
「この方が簡単」
「それ以外は必要無い」

 こうした現象を”サプリメント・スパイラル”と呼ぶそうである。例え必要以上にサプリメントを摂っても大概の物はその次の日には排出されてしまう。そして自然に口から食物を食べ栄養を摂取する場合よりも大概サプリメントは吸収率が低い場合が多い事が多い。やはり普段の食事と併用しての利用が一番効果的なのである。

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 とりあえず現在の私自身の成果としては、飲み始めて三ヶ月。風邪は一度も引いていないし、体調も良い。旦那のアトピーも現在はかなり収束してきているから、全く役に立たない事は無く効果としては上がっていると言えるのかもしれない。

 ”サプリメントは効果があります。是非使いましょう”という事では無く、体調に不安を感じていたり、最近食事が偏っているなと思ったら選択肢の一つとしてサプリメントを思い出したら良いのでは無いかと思う。もし健康に不安を感じていたり、食生活を改善しようかと思っている人の参考になれば幸いです。ちなみに我が家の四歳の娘は未だにサプリメントを飲み込むことが出来ず(不味いからではなく、固形物を噛まずに飲み込むという事がまだ出来ない)足りないビタミンCなどはオレンジジュースや野菜ジュースなど液体系の物で補充するようにしている。補充をする方法は一つではありません。一つの意見としてお考え頂ければ幸いです。

 来週はコラム”電子書籍”の予定です。どうぞお楽しみに!

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