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ネオブックへのお願い。メールマガジンを本にする時の心得

 ゴザンスのネオブックオーディション等が始まったので、自分の持っているメールマガジン原稿を本にしようと思ってらしている方、多いと思います。

 5万円払えば本になるというオンデマンド・システムは今まで存在した、100万円以上かけて”自己出版”すると言うシステムから比べると画期的な事でありありがたい事であると思う。が、個人的にはまだまだ問題点も多いと思う。

 数年前の話になるのだが、私が書いているメールマガジンに書籍化の話が持ち上がった事がある。打ち合わせの前日、全ての原稿を出力し、私がプロの編集者の方にまず言われたのは

 「ストーリーとしては面白いと思うのですが、メールマガジンという形態で書いている以上仕方がない事なのですが、時間の経過と共に語尾の言い回しが変わったり、主観が微妙にずれてきたりと言った事が発生しています。もし、本にするのであれば一通り書き直しをする事になると思います」
 「言い回しですか?」

 言われて読み返してみると確かに微妙な所で粗が見つかってくる。言われる通り、これは絶対に直さなくてはならない。

 結局書籍化の話は、総原稿量が一冊の容量に足りないと言うこともあり、あっという間に頓挫したのであるが、捨てる神あれば、拾う神あり。ネオブックが始まったのである。

 今回ネオブックの1回目のオーディションが行われた際、
 「やった!今度こそ書籍化!」と大喜びしたのもつかの間、数年前に編集者に指摘された点について思い出したのである。

 「出すなら、全部直さないと・・・」

 書籍初デビューなのである。いい加減な原稿を出すわけにはいかない。そういえば編集者の人はこうも言っていた。
 
 「あと題名ですね。本は題が命です。この題ではあまり売れない可能性があります」
 「題も変えた方がいいですか・・・」

 記憶が曖昧であるが、第一回目の募集期間は非常に短かった様に思う。
 その期間に原稿を揃え見事合格した3誌の方々は賞賛に値する。素晴らしい。私は原稿を全て直し終わる前に、

 「池田さんは完成していないので、今回は見送りにしてください」

 というメールが到着した。うーむ。色々と問い合わせのメールを出していたのがまずかったか・・・が、しかしこれは仕方がないことであり、妥協してはいけない事であったと思う。

 「折角直し始めたんだから、今回は全部直してしまおう」

 と思い1ヶ月後。ようやく全ての原稿の手直しが終わった。当然締め切りが終わってしまったネオブックに応募する訳にはいかない。

 結局、勿体ないので締め切りが近かった普通の文学賞に応募する事にした。一次審査でも通れば暁光であると思うが、結果はまだ出ていない。

 やれやれ・・・と思っていたその後、ネオブックの第2回の募集がかかったのである。

 「深水さん・・・早く言ってよ・・・」

 頭を抱えたのは言うまでもない。が、もう手遅れである。残念ながら第2回の原稿募集は見送ることにした。

 色々と個人的な出来事ばかり書きつづってしまったが、ともかくメールマガジン原稿を本用に書き直すには情報が足りない部分は多いにあるかと思う。
 きっと今年又は来年に、第3回目の募集がかかると思うが、その前に是非お願いしたい事がある。

 ・原稿チェック機能

  ゲラ原稿の、誤字脱字のチェック。”です。ます。”言い回しの不自然な物を洗い出す。
 勿論身内にやってもらう事も可能だが、とにかく文章として残るのであるから、徹底してやる必要性がある。
 ボランティアでの参加が望ましいが、参加者には原稿完成後書籍としてプレゼントすると言った様なサービスがあると張りがでると思う。
 (費用は5万円の費用に1万円程度上乗せして、勿論不必要な人間は行わない)

 ・題名アイデア募集機能
  著者がいくつかアイデアを出して、アンケートにて決定しても良いし
  懸賞をつけて、募集しても面白いと思う。
 
 などなど。

 自分の原稿を自信を持って出すのは当然なのだが、やはりこうした点は気になる部分である。皆でネット作家を生み出そう!という意気込みでやっていけたらな、と思う。

 ネオブックの原稿を書いている皆様は、こういった点について、どう思いますか?やはり全自己責任で管理すべきであると思いますか?



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