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紅葉

「紅葉を見に京都へ行こう!
「又今年も口だけかい」
「自分の願望を言うのがそんなにいけないこと?」

毎年秋が近くなると無駄とは思いつつ、ついつい呟いてしまう。特に昨年はComputerClipの編集を手伝って頂いていたyuyuが神戸に居たので、特に行きたかった。
しかし結果としては、時間と予算がどうしてもつかず、結局未定に終わってしまった。3歳になる娘は秋になると紅葉よりも栗ご飯に興味があるようだが、今回はこの”紅葉”について考えていきたいと思う。

「今年は行かれるのだろうか・・・」

京都の紅葉
http://www.oct.zaq.ne.jp/kyoto/maple/
東京で紅葉
http://www.asahi-net.or.jp/~by3s-fet/autumn.htm
京都じっくり紅葉紀行
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/media/momiji/
京都紅葉総集編2000年秋
http://plaza24.mbn.or.jp/~kyotocity/joho1.htm
たび上手
http://tabijozu.ne.jp/autumn/

色とりどりのサイトを見る度にため息ばかり。正に日本の秋である

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まず紅葉とは何なのか。簡単に言うと

草木の葉の色が黄色や赤色に染まる事

である。と言えるのでは無いだろうか。
理論立てて詳しく言うと、冬が近づいて来た為、葉と枝との間にあった”管”が不要となり、今まで合った緑色の葉緑素が破壊されカロチノイドと呼ばれる黄色い色素やアニトシアニンと呼ばれる赤い色素ができあがる。これが物理学的に言う”紅葉”である。

そう言われて考えてみると、紅葉していく葉は葉脈(管)から離れた部分から紅葉しているように思われる。紅葉した葉は順次枝から離れ、後には冬芽が残される。この冬芽が春になって元の青い葉を茂らせる事になるのだが、赤い葉がゆらり・ゆらり落ちていく様というのは、やはり優雅な物であるし、古くは源氏物語、枕の草紙などにも題材として取り上げられて来た。

源氏物語
*多数ありますので参考として

源氏、藤壷の御前で青海波を舞う

「木高き紅葉の蔭に、四十人の垣代、言ひ知らず吹き立てたる物の音どもにあひたる松風、まことの深山おろしと聞こえて吹きまよひ、色々に散り交ふ木の葉のなかより、青海波のかかやき出でたるさま、いと恐ろしきまで見ゆ.かざしの紅葉いたう散り過ぎて、顔のにほひけにおされたる心地すれば、御前なる菊を折りて、左大将さし替へたまふ.」

枕草子

秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、からすの寝どころへ行くとて三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり

*山の端いと近うなりたるにとは紅葉を意味している。
 平安時代紅葉は夕方に見るのが美しいとされていた

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旅行というと大概旅行代理店にて、パンフレットを貰って来るというのが一般的であるかと思うが、最近はインターネットでの旅行予約というのもかなり簡単に出来るようになってきた。

イサイズトラベル;http://www.isize.com/travel/jp.html
日本旅行;http://www.nta.co.jp/
近畿日本ツーリスト;http://www.knt.co.jp/index.html

特に近畿日本ツーリストのWeb上で旅行の内容を入力すると、後日その内容に合致したパンフレットを送ってくれるサービスが嬉しい。我が儘旅行の味方である。

紅葉が綺麗な時期というと10月あたりからになるのであろうか、紅葉は北から順に約50日程かけて日本を通り抜けて行く。現在紅葉の色を形容するには”赤””黄色”といったような形容詞しか思いつかないが、平安時代などはもっと多くの形容詞が存在した。一部紹介すると

青紅葉(あおもみじ);源氏物語より。まだ緑色の紅葉の色を指す。

紅葉(もみじ);赤く紅葉したも地味の色

桔梗(ききょう);秋の草花で、青紫の花を咲かせる朝顔の色目

小栗色(こぐりいろ);熟していないまだまだ薄い栗の色を表す

落栗色(おちぐりいろ);こちらも源氏物語より。熟した栗の色を表す。

色づく段階での様子が例えられていて非常に優雅ではないかと思う

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何故日本人は紅葉が好きなのか。

その理由を探してみてもなかなか見つからない。いくつかの心理的効果は間違いなくあると思うのだが、残念だが現時点ではそうした実験を行った人間は居ないようである。

誰しも”理由は分からないけれど紅葉が好き”だと言う。桜の花びらも然り、普段の憂さを忘れ目の前にチラチラと絶え間なく落ちる紅葉を見ているだけで心が落ち着く。季節を感じるというのは、コンクリートジャングルに囲まれた現在では非常に難しい事なのかも知れない。渋滞の道を必死の思いで駆け抜け、一時の紅葉を楽しむ幸せ。

赤い色や黄色い色というのは一般的に人間は”温かい”と感じる。寒い季節が間近に迫る中、気持ちだけでも温かくなっておきたいという心理的欲求からなのか、ともかく余程悪い思い出がある人以外は紅葉が好きである。心理学的に言うと紅葉は”温和、嫉妬、険悪、温暖、歓喜 ”の象徴とされている。そう考えてみると日本人の国旗の色は”赤”である。もしかしたら我々日本人は紅葉が好きになるよう運命づけられた民族なのかもしれない。

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”紅葉”難しいお題でした。言い訳ばかり書いても見苦しいので

次回は”ハチミツ・ポップコーン”です。どうぞお楽しみに




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