出産後に・ハワイでビキニ 〜遥かなりしダイエットの日々

1.ダッダッダッダーイエット

 第二子出産の際、体重増加は妊娠後七キロ増で済んだのだけれど、その後体重は赤ちゃんの分しか減らず、ジリジリと数ヶ月が経過。段々私は「そろそろまずいな」と言う気分になってきていた。

「積み残しの五キロも、この際一気に処分しようと思っていたのに……当てが外れた!」

 第一子を産んだ際、出産後確かに元の体重まで一度は戻ったのだがその後離乳食が始まってからジリジリと体重は増え続け、プラスの状態が何年も続いて居た。このままではいけない。このままでは本当に「小太り」のおばさんになってしまう。ここで今意識改革をしなければ、私は永久に痩せる事ができないのかもしれない。

 しかし思い起こせば、学生時代は今と同じ位体重があったのだ。就職して苦労をし自然と痩せて行ったのだけれど、元々私は結構ぷくぷく状態であったのだ。

 現在私は、常に娘と一緒に食事を取っている関係上、あからさまな食事制限をした場合娘の食事教育上非常に宜しくない。

「なんでママ食べないの!」
「ちょっとダイエットを……」
「じゃ、みきも食べない」

 何て事を言い始めたら娘の成長にかかる一生涯の問題となってきてしまう。

 色々と考えた結果、今回生まれて初めて「ダイエット系サプリメント」に手を出す事にした。運動しないで痩せるなんてあるか!!! と思っていたが、色々調べてみると
ようするに基礎代謝を促進する成分や食事の吸収を抑える成分を取る事により、体内の脂肪を優先的に燃やし、痩せようと言う考えの元で開発されたサプリメントらしい。

 有効成分はガルシニアとかレシチン、最近は青パパイヤも人気であるそうだ。さあ、どれを試そう……と悩んだ末普段から旦那が使っているDHCシリーズの中にある「ニュースリム」を選択した本当はこれ一種類だけでは無く、複数(ガルシニアとかギムネマとか)使った方が効果があるようなのだけれどとりあえずは一種類で試してみようと思ったのだ。

 折りしも「ニュースリム」はネット注文の場合七百円オフ! 旦那に頼まれていたマルチビタミンやシソの葉のサプリメントもついでに注文し、ちびちび期待を持って「ニュースリム」を飲み始めた。無論こうした物が一日で結果が出よう筈も無く、確認の為に計った体重に変化は全く無い。

 しかし変わった……と言えば朝の○○の色が怪しげな色に変わった。そして……一日数回する○○の色も蛍光色になってきたのだ。

「効果出てるのかな……」

 果たしてはたして本当に体重は減るのだろうか? 半信半疑ではあるが、とりあえず三ヶ月は続け、何とか体重を減らして行きたいと思って居る。レッツゴーダイエット。
夢の世界へ。ダイエット生活はまだ始まったばかり、体重はまだ一キロも減っては居ないのだ。

2.ダイエット系サプリメントの威力

 週に一回、近所のアウトレットモールに散歩に数キロ散歩に出かけるのは、ダイエットの意味も含めての大切な私の行事である。

「みきちゃん散歩行こうよ」
「暑いから嫌。ママはラズベリー食べてダイエットしてればいいの!」

 私は実家で取れたラズベリーをジャムにヨーグルトに混ぜて毎日食べているが、これが脂肪を燃焼させるのに良いらしい。が、全く効果は出ていない。

 その他食べる系では「納豆」も朝食時に食べ、sの効果を狙ってはいるが、こちらは数ヶ月続けていても全く効果の程は無い。実際は多少あったのかもしれないが、実際の体重はぴくりとも動かない。散歩の相方である娘は暑い日に外に出て汗をかくのが嫌いなのだ。

 で、切り札として購入したダイエット系サプリメントは欠かさず飲み続けている。色々と試してみたのだが、食前、三十分前位にしっかり飲むと、程よく朝の○○が危険な色になる事が分った。

「わ! 大成功! あの色だわ!」

 つまりこれはギムネマの効果であり、腸での栄養の吸収を抑えている証であるらしい
一応商品説明上は「食後三十分以内なら効果あり」とあるが、飲み忘れ、食後に追加で飲んでも翌朝の○○は危険な色にならなかった。

 こうしたサプリメントを飲んだ結果○○の出が悪くなる可能性は無いだろか? と思ったが、こちらは思いのほか絶好調。便秘気味な私としては非常にありがたい事である

 腸での吸収を抑えるために、ダイエット王国、アメリカでは腸を手術で切り出し、短くする事で吸収を抑えると言う手術が流行って居ると言う。それに比べたらギムネマで吸収を抑える事など決して珍しい? おかしい事では無いような気がして来た。

 とは言え日曜日に久しぶりに焼肉を食べ、本能の赴くままにゴロゴロしてしまった結果、ダイエット中にも関わらず体重が一キロ増えてしまった。オロロロ??? と体重計に三回は乗り直し計りなおしたが、結果は変わらない。どうしよう……却って太ってしまったよ……と悩む事一頻り、しかしこれは何故だろうか。

 答えを求め更に色々考えたが、これはぐうたらしたのみならず、おそらく生理中、であるからでは無いだろかと言う結論に達した。良くピルを飲むと太ると言う話を聞いた事があるがこれは黄体ホルモンを身体に取り入れる事により、身体が擬似的に妊娠しているようにするからであり副作用として自然と身体がふっくらとしてきてしまう事があると言う。

「あんた! ちゃんとピル飲んでるの!」
「いやよあれは! 太るから!」

 何て会話を某小説で読んだ時はぶっ飛んだ物だが、思い起こせば先だって美川憲一がカイヤのダイエットのアドバイスをしている時、生理と体重との関係を細かく紹介していた。

 何故男性が女性の生理をそこまで良く知っている? 生理中はどうしても女の身体が「守り」に入るので自然に体重が増えるけれど、だからと言って無理なダイエットは禁物なのだと言う。

 一キロ太ってしまった……今飲んでいるダイエット系サプリメントも三カ月飲んで効果が無かった人も居るようなので、あまり多大な期待は持たず、とりあえず継続して飲み続けてみようと思う今日この頃である。

3.補正下着の誤算

 一キロ増えてしまった理由をあれこれ考えている内に、ここ数日夜補正下着を付けていた事が思い当たった。出産が終った後は体型が崩れるのが怖く、ずっと補正下着を付けて寝ていた。

 おそらく、そのせいであると思うのだけれど、出産後最後の一キロがどうしても落ちず尚且つ、朝、殆ど○○のお通じが無かったのだ。

「え、何故??? これで三日出てない……」

 バナナを食べても納豆を食べても牛蒡を食べても出ない。出ない。色々と考えた結果夜だけ補正下着を外す事にした。

 寝ている間、補正下着が腸を圧迫し、悪い影響を及ぼして居たのでは無いか。数ヶ月ぶりに補正下着を外して寝た時は、体中の肉がどこに集まって良いか分らなくなってしまったらしく、むにゅむにゅ、ぐしゃぐしゃ、身体が不思議に反応していた

「体型崩れないかな……やはり夜も着ていた方が……」

 しかし結果はオーライ。
 翌日は久しぶりに○○が出た。そして夜だけ補正下着を外した事により、見事体重は妊娠前と同じに戻ったのである。メデタシ。メデタシ。ではなくて。

「夜の補正下着は実は太る原因なのかも……」

 実際リンパの流れを阻害すると言う事で裸で寝る人も多い昨今、生理が落ち着くまでは仕方がないとして、その後は補正下着は夜完全に外す事にした。そして、その方が身体が落ち着いて寝やすい。

 結果今朝の段階で体重はようやくスタート時点まで戻って来た。さあ頑張るんだダイエット系サプリメント君。結果はまだまだ、体重系の針はピタリと止まったまま動く気配さえも無い。

4.ダイエットをする理由

 昨年「リンゴダイエット」という話を聞いた事がある。一日一個リンゴを食べてどうなるか実験してみたのだが予測では恐らく太るだろう。と思われたのが、なんと予想外実験結果としては全員痩せたのだと言う。

「これは一体!」

 その時は是非やってみようと思ったけれど、一日一個は大変……頭の中で想像するだけでリンゴダイエットは終了した。

 私は何故痩せたいのか。それは最低限の見た目を確保する事は勿論の事、体力的に肉の塊を持っていると不利だからに他ならない。今はまだ「あちゃぱぴ」状態の赤ちゃんも来年には元気良く駆け回って行くだろう。その時、私は赤ちゃんの足に追いつけるだろうか? と言う一抹の不安がある

 三十三歳で弟を産んだ母は、駆け回る弟の足にどうしても追いつけなかったと無念そうに語っていた。

「ともこちゃんも努力しないと無理かもよ」

 母は額に皺を寄せてこう語っていた。それはまずい。というよりも嫌だ。私も来年元気に公園を駆け回りたい……となれば今できる事はやっておくべきであろう

 まずは普段使う油をコレステロールが付き難い「健康エコナ」オイルに変えた。値段は高いけれど、砂糖、油はダイエットの大敵である。

 用事が無くても家中を駆け回り、一日十回以上、一階と二階を往復する。意味不明に赤ちゃんを抱いて踊ってみたり、運動したり。体重計の針も微妙にサプリメントを飲み始めた頃よりも、欲目では無くて左側に動いているような気がした。アナログ式の体重計なので、細かい数字までは分らないけれど、おそらくは二百グラムとか百グラムは減っているのでは無いだろうか?

 週末食べ過ぎないようにしなければ……焼肉は特に駄目! 少し一キロの先が見えてきた今日この頃、でも体重計の針は無言のまま、「ウソはいけないよウソは」「君は本気でダイエットをするつもりがあるのかね」と語っているようであった。

5.ダイエットしては駄目よ

 今朝体重を計ったら。何と! 一キロ痩せていた。やったーーーと思うが、一応私は冷静である。先だって夏祭りの際、夜遅く迄自治会を手伝っていた際見事一キロ痩せる事が出来たのに、数日であっという間に戻ってしまった。

 これは一体……ミスターマリックもびっくり! と思ったが、体重は減るのが難しくて、増えるのは本当にあっという間なのだ。

「油断をしてはならんな……」

 と心配げにソロソロと土、日、月と体重を計っているが、一キロマイナスをきちんとキープしている。胸や腰回りに大きな変化は無い。サプリメントは効いているのだろうか? まだ飲み始めて二週間ほどだが、効果が目に見えてくると嬉しい限りである。

「あんたはね、出産が終ってまだ一年も経たないんだから、ダイエットなんかしたら駄目よ」

 日曜日実家に行った際、母からこうきつく念を押された。
 特に私の場合四キロ近い巨大児を自然出産しているので、身体の消耗が激しく、体調が悪化すると糖尿病になる危険性も非常に高いのだという。

「もう少し落ち着いてからやりなさい。あんたが倒れたらどうするの」
「そんな事言ったって、もうこれ以上食べれないよ」

 お昼ご飯なのにも関わらず、小山と積まれた料理の数々。実家に行くと「食べろ」「食べろ」を繰り返されるが、ダイエット中の身としてはそれはただの拷問でしか無いのだ。

「私元々小食なの。お昼からお刺身なんて普段食べないんだから!」
「折角作ったのに! 作った人が可愛そうでしょ! 食べなさい! みきちゃんだってほら、頑張ってるじゃない!」
「娘と私は別人格です!」

 結局その日は大量にお昼ご飯を食べ帰路についた。ダイエットの鬼門は土日、
これを上手く乗り切れば、成功するのも夢では無いのかもしれない。

 目指せマイナスあと四キロ! ダイエットの日々はまだまだ続きます。

6.ダイエットの最終兵器・便秘薬は?

 今週は火曜日に休日を挟んだ事もあり、ついうっかりケーキなどを食べてしまった結果
火曜日の夜の時点ではマイナス五百グラムとなり、やばいと思い節制した結果、今朝の段階で、かろうじてマイナス一キロとなった。

「と、とりあえず維持だよね」

 マイナス一キロプラスとか言う新しい表現を導入したい今日この頃。
 微妙に体重計メモリが右側に振れているのが、一日の中で一番気になる出来事である。
このままマイナス一キロをキープできるか、それは全て私自身にかかっている

 ダイエット商品も今色々な物が出ている。黒酢はやってみようと前々から思って居るけれど、最近は演歌の氷川きよし君が黒豆ココアなるものをCMするようになってきた

 黒豆は身体に良いとは昔から言うけれど、どうやらこれを定期的に摂取すると新陳代謝が良くなり痩せる! と言うのだ。しかも黒豆は女性ホルモンを大量に含んでいるので
お肌にも良いと言う。

 痩せて綺麗になれる。これはやらなければ……と思うが、現在導入は検討中である

 他にも近所の人間は「にがり」ダイエットなる物を実行している。これは毎日飲む水に
「にがり」を一・二滴たらして飲むと言う物だが、これは痩せるだけで無く「アトピー」にも効果があるのだと言う。

「本当に効果がありました?」
「テレビではあった。でやってるんだけど……」

 言われて近所のスーパーを見回すに、小さな透明ボトルに普通一般家庭で使う筈の無い、不自然な「にがり」が売られて居るのを多数発見された。こんな液体が本当に効くのか? と思うが翌週には殆ど売れてしまっていたから、もしかしたら効いているのかもしれない。

 しかし直感的にに「にがり」は効かないような気がするので、導入は見送る予定である。私はノンビリ、半分趣味のようにダイエットを楽しんでいるのだ。どかーんと減ってしまったらそれこそ健康を損ない、当初立てた目標から大きく外れてしまう事となる。また噂によると「にがり」を無理に飲んでいると肝硬変になる可能性があると言う……

どかーんと効いたと言えば、以前何気に薬屋で思い立ち便秘薬を数日飲んだ事があった。便秘がちな私に効くのだろうか……と思いましたが、効きましたね。やっぱりああいう直球的薬は効くんですね

 飲み始めた翌日から、朝起きてすぐ意識がしっかりした瞬間から、トイレに駆け込むようになった。お腹に力を入れなくてもドドドーッと出るのは、嬉しいような怖いような不思議な感覚であった。

 効果があったのに何故便秘薬をやめたのかと言うと、飲み始めてすぐに体調を崩したからである。もしかしたら体調を崩したと言う表現は正しく無いのかも知れないが、一日脱力感が続き、元気が、「やる気」が出なくなってしまったのだ。

「池田さん最近元気無いですねえ」
「便秘薬飲み始めたんだけど、まずかったかな?」
「そんな物飲まないの! 体調崩してるなら直ぐやめなさい!」

 他人に言われてみてようやく薬を飲むのをやめた。
 もう三−四年前の事だと思うが、我が家の薬箱の中にはその時の名残のピンクの錠剤が小山のように残っている。

 最近は腸内洗浄よりも気楽な、飲むと強烈に効く○○ドカンなどが流行っているが
これを飲んで死人が出ている事をご存知だろうか?

「腸内洗浄よりも気楽に家で腸内掃除! 体重も一気に減ります!」

 と言った内容はとても魅力的である。が、しかし便秘な人間にはそれぞれ腸に理由があるからであり、例えば腸に腫瘍が出来、詰まってしまっている事も多々あるのだ

 薬の力で一気に腸内の老廃物を押し出す。理屈は分るのだが、その勢いで腸を遮っていた腫瘍が一気に破裂し、出血多量で死んでしまう事も有り得るのだ。恐ろしい……と思うがこうした情報は新聞の脇にちょろっと載るだけで、あまり表立って問題にされる事は少ない。

「おい。本当にそれを飲むと○○が不自然な色に変わるのか?」

 旦那がようやく私のサプリメントに興味を示しだしてきた。話題がどうも一週間以上私よりも遅れている。

「勿論。一発で変わっておもしろいよ」

 と言うと、どうやら、それを見たさに飲んで見る気になったらしい。

「体調が良くなったら是非飲んでみたいね。面白そうだ」

 現在旦那は風邪をこじらせ二週間目、今朝はコーンスープにバナナを一本食べて出かけて行った。固形物はあまり食べたく無いらしい。では摂取カロリーが自然と減って痩せるのでは無いだろうか? と思うのだけれど、水分を一日三リッター位取る為腹はすっかり水腹・たぷたぷ状態でそう上手くはいかないらしい

「ま、色々挑戦しているから。興味があったら参加してよ」

 それ以上は旦那は興味無いらしく、ぷいっとどこかへ行ってしまった。ダイエットの日々はまだまだ続く。目標通り、是非あと四キロマイナスを目指したい! 最近は何だかそれも夢では無いなと思うようになった。

7.気持ちいいダイエット

 気分をリフレッシュさせるのにお風呂は最適だと思う。出来れば香りの良い入浴剤を入れて入りたいなと思うが、何しろ子育てが忙しい昨今。見るだけ見てみようと風呂場にあるバスクリンの蓋を開けてみたが、そのような買い置きは既に開封から半年を経過しすっかりボロボロに品質が劣化してしまっていた。

 冷え切った身体を温めた後は、ボディショップで買った「ボディ・バター」という保湿剤を全身にマッサージするように塗り心身共に潤いを持たせるようにする。

 この「ボディ・バター」はマッサージ用に買ったのだけれど、香りもブルーベリーの良い香りがしてとても癒させるような気がする。慢性的に痛い腰、張った脹脛、赤ちゃんが酷使した腹部などをマッサージの説明書に従いゆっくり、ゆっくり撫で回して行く。

 ボディショップではダイエット用マッサージオイルも売られており、これを使い毎日リンパの流れに沿ってマッサージする事により高いダイエット効果を得ることが出来るのだと言う。実は赤ちゃんが一人でお座りが出来るようになり、お風呂上りにマッサージする時間が取れるようになったら使いたいと既に購入し準備をしている

 例え自分でやったとしても、マッサージと言うのは非常に気持ちが良い。もしこれで痩せれるのなら、毎日でもやりたい所であるが、子供が真似をするので、当面一人でお風呂に入れるようになるまで隠れて夜コソコソやる事になるだろう

 サイボーグ巨乳と言われる叶姉妹も、日々かなり強烈な胸のマッサージは欠かさないと言う。ダイエットをして身体全体のラインが綺麗になったら、こうした部品、部品も優しくケアしてあげる事も必要だと言う。

 お陰で今朝は全身ツルツル大分気分が良い。さあこれであと四キロマイナスまで 頑張るぞー

8.大豆イソフラボン・ダイエット

 家庭内のストレスは無いようで結構ある。溜まりきったストレスは身体を容赦無く襲い時には難聴など、一般生活に支障をきたすほどの変調を起こし入院の危機さえ訪れる事がある。

「私が難聴になってもいいんですか! 自分が大変なのも分るけれど、少しは私を手伝ってよ!」

 口では幾らでも言うけれど、少なくともストレスで痩せるのはちょっと嫌だなと思う今日この頃。管理職となりストレスから六キロ減ったと言うのにどこが減ったのかさっぱり分らない旦那の身体を見る度に「私は絶対綺麗に痩せてやる!!!」と思う今日この頃なのである。

 お給料が入った事もあり、先週から気になっていた「黒豆ココア」を購入した。二年程前からダイエット飲料として「アミノ酸」飲料が人気だけれども、これは二年前「アミノサプリ」があまりにも馬鹿売れしたのでかなりのメーカーが二匹目のドジョウを狙い
アミノ酸飲料に参入した事が原因だ。

 猫も杓子もアミノ酸。気がつけばアクエリアスにも「アミノ酸入り」と記載がなされていた。実際私もこの「アミノ酸」ダイエットには否定的な立場では無い。が、ノンカロリー以外のアミノ酸飲料を飲むとその後数キロ走らなければ飲む前の状態にはならないと言うから、痩せる事とこのアミノ酸飲料を飲むことはイコールで無いような気がする。

 しかし、流行は三年は続かない。大人気アニメ「おジャ魔女どれみ」がついに打ち切られたように消費者は効果がある事は勿論だが、新しい物が大好きなのである。つい先日、
来年もしかしたら「大豆イソフラボンダイエット」が流行るのでは無いかと言うコラムを読んだ。

 身体の新陳代謝を高める吸収の良い必須アミノ酸を取り入れる事により、痩せて健康になろうと言うのが一つのコピー文句である。

 現在販売されているアミノ酸は実はあまり身体への吸収が良く無いと言うのは初耳だが
逆に大豆製品は昔から身体に良いと言う話は聞いている事だ。

 一部メーカーでは大豆イソフラボンをメイン原料とした清涼飲料水の開発が終了し販売準備に入ったと言う噂もある。大豆イソフラボンの入った飲料と言うと豆乳などが有名だけれど今回私が購入した「黒豆ココア」もこれの類似商品である。近所のスーパーでも既に二種類が販売されており味は……今夜飲んで見るつもりである。

 一キロ減ったっきり変動なしの体重。大橋巨泉はたまたま日本に戻って来た際、みのもんたの番組を見て、「ココアがいいですよ」と囁かれ、一日一杯ココアを飲むようになったのだが、逆にそれは肥満を生み健康診断の際偉く医者に怒られたのだと言う。

「みのもんたが良いって言ってたんだ!」
「あんな物信じないで下さい!」

 ココアをやめたとたん体型は元に戻ったと言うから、こうした噂? いや新製品を試す時は注意をした方がいいと思う。結果は……目的達成の為是非出て欲しいと思う今日この頃である。

9.沈没ダイエット

 ここの所、毎日寝る前に娘と共に黒豆ココアを飲んでいる。飲み心地は決して悪く無く
砂糖由来でない甘さは夜飲んでも決してもたれる事は無かった。これなら続けられるか……と思うけれど予想として、これはおそらく痩せないと思う。しかし、折角だからとりあえず一ヶ月続けてみて効果の程を確認したいと思って居る

 そう言えばここ数日で大豆イソフラボン新製品をいくつか見つけた。簡単に列挙すると
豆乳鍋や豆乳を原料とした化粧品、サプリメントなどなど実際私は毎朝納豆を一つ食べる事を美容及びダイエットの為に実践しているが、やはりそれだけでは足りないのだろうか?

 年を取ってもいつまでも美しいデビ夫人はあの洋風の顔にも関わらず一日二パックの納豆を欠かさないと言う。激太りでニュースになった華原朋美もライトが華々しく照らすテレビ局の控え室で納豆をご飯に乗せ、レポーターを気にする事無く食べていた。

「納豆って身体にいいんですよ! 私毎日食べてます!」

 このように既に大豆イソフラボン製品には納豆と言う日本の食生活に最高にマッチした商品があるだけに新製品は苦戦するのでは無いかと思う。が、とりあえず豆乳鍋は近日中にやってみたいと思う

 つい数日前の事になるがアメリカに行ったっきり五年間も戻って来なかった妹がアメリカから帰国した。当初は語学勉強の為と言う事だったのだけれど、途中で? 何故か目的が変わり彼氏と一緒に生活する為にアメリカに長期滞在し待てど暮らせど、全然帰って来なかった

「日本で大学まで出て、何でアメリカでウエイトレスなんかやらなきゃいけないのか……」

 父の頭は白髪となり母の身体は老いて足腰立たない状態になっていた。家族が困っている。でも妹は戻って来なかった。自分の「夢」の為と言うと聞えが良いが、五年も日本を離れているともう妹を待っているのは家族だけで最初の年はポツポツと来ていた友人からの手紙も少なくなり後の人間は妹の存在を記憶の片隅に追いやるようになっているようになった。

 何故突如として戻ってきたのか。今まだ理由は定かでは無いが、ある意味それは「資金」が切れたからと言う事もあるだろうしもうすぐビザが切れて一度日本に戻ったら
アメリカに再入国出来なくなると言う事もあったのだろう。

 五年ぶりに戻って来た妹は激痩せしており、体重は今の私の体重より十キロは少ない
身長は同じなのだがこの五年の月日、妹の身体を苛んだ物は何だったのだろうか。日本を脱出し他国に長期滞在し無気力に生活する事を「沈没」と表現する事がある。私自身それをテーマに小説を書いた事があるがそれはアメリカに行ったきり戻って来ない妹に対し
警鐘を鳴らし、危険がある事を知って欲しかった事に他ならない

「沈没」している人間はその日ゴミを捨てたり、チケットを買っただけで「ああ、今日は良く働いた」と思いその後何もせずゴロゴロしているケースが多いのだと言う。

「沈没」するのは日本人だけではない。欧米人にはそうした傾向が昔からあるようだし
バックパッカー何て言葉はそうした「沈没」の前触れ段階と言っても差し支え無いような気がするしかし近年不況が続き就職がまともに決まらない若い人間は海外に脱出し「沈没」するケースが増えてきていると言う

 妹もある意味「沈没」してしまった人間だと思う。お金が無ければ適当に働いて、あれば働かず家でゴロゴロ過ごしている。そうした怠惰な月日は妹の身体を本人気がつかない内に変化させ出国前に比べると十キロ減と言う体型を作り上げて行ったのだ

「あんた生理止まってない? 大丈夫?」

 私自身、仕事で諸事忙しかった際、体重が減り生理が止まった事があった。しかしそれは胸のサイズは減り肌はガサガサとなり最悪な状態であった事を忘れてはならない。妹は詳しく語ってはくれないがとりあえず日本でバイトをして稼いだ後はアメリカに戻るつもりだと言う。

 妹を見ているとダイエットと言うのはある意味贅沢な悩みなのだと痛感した。本当にアメリカ帰るのかなあ? 本人完全に浦島太郎状態で貿易センタービルのテロ以来
アメリカのビザ発給手順が厳しくなった事をまだ知らない。

 少なくとも妹には日本滞在中少し太って? 体力をつけて帰って欲しいなと思った。出来れば私の肉を分けて……

10.一つの結果として……

 ダイエット系サプリメントを一ヶ月飲み続けた後はサプリメントの値段を見て買うのをやめてしまい、結局今は続けていない。又サプリメントの特売があったら今度は一年分買い置きをしておきたいと思って居る。効果としては薄いけれど、体調的には飲んでいた方が良かったような気がする。

 黒豆ココアは効果が全く無い上に甘いのでどうしても「太るのでは……」と言う強迫観念が拭い去れなかったので、飲み終えた後は「黒ゴマ黄な粉」に「オリゴ糖」を牛乳に混ぜ飲むようにした。二つを混ぜるようにした理由としては黒ゴマ黄な粉だけでは不味くてとても飲めなかった事と、腸内の細菌を活性化させるのにオリゴ糖が最適だとアドバイスを受けたからである。

「美味しくないけど、でもこの方が効くような気がするから」

 無論黒ゴマ黄な粉はダイエット系サプリメント程の効力はもたらさない。ただゴマは身体に良いと聞くのでもう少々続けたいなとは思って居る。

 現在体重は更に二キロ減り、目標まで残二キロとなっている。痩せた理由としては生ごみを投げ込まれたり、脅迫電話がかかってきたりと精神的に切迫していたら自然に痩せていたと言うのが真実である。もう少し精神的に落ち着いたら本格的に……と思うけれど、今はこれで満足している。

 赤ちゃんはまだハイハイのまま歩く気配はない。春になったら黒酢を飲むようにして公園を二人で駆け回り目標を達成させる予定である。ダイエットの日々はまだまだ続く。今はそれが一つの趣味のようになって楽しみながら続けられるようになっている。